そも、ゲームという完成している系から音楽という要素のみを取り出して語るというのが野暮ではあるのですが
まあこんなところまで見てくださっている方には裏話の2つや3つ語ってもいいだろうということで。
いわゆるライナーノーツ的なアレとして見ていただければ幸いです。
音楽以外の話の方が多くなりそうですが。
【!注意!】
このライナーノーツは ∀kashicverse-Malicious Wake-のかなりのネタバレ要素を含んでいます。
ネタバレされたくない!という方やライナーノーツとか興味ないという方は見ないようにした方がいいです!
Preformizer
PVの曲です。
実際作って失敗したなぁって曲です(いきなりそんなんかよ)。
というのもPVっていう宣伝用の曲なのに、どうにも暗すぎるなぁと。
頭に浮かんだフレーズに適当にコードを付けていったらいつの間にかなんか暗い感じに…。
でも『∀kashicverseというゲーム』のスピード感は出てるかなと思います。
後半の高音で鳴り続けるシンセが異国のお祭りっぽい感じ(?)で気に入ってます。
Forkshed
[Nicolai]
ルートコンソールの曲です。曲自体はP+LuCKに書いてもらって、ミックスなどを私がやってます。
かなり初期の方に出来てた曲ですね。
「水族館みたいな感じ」とか「レイストームのクレジット入れたあとみたいなアレ」とか
なんか色々注文出した記憶があります。
一聴すると不安定な感じなんだけど、聞き慣れるとむしろじわじわ洗脳されて来る感あると思います。
[P+LuCK]
メトロイドのタイトル画面の曲みたいな、ミステリアスなSFっぽい曲にしたかった記憶があります。
自分でもお気に入りなんですけど、長く聴くのはおススメしません。
De-Ordorle
1面です。
最初の方はとにかく暗い路地裏を突っ走るイメージで。
普通STGの1面曲というとキャッチーで、中盤〜後半面へのモチベーションをガンガン高めていくぜー
みたいな感じだと思うのですが、あえて真逆の作りにしてみました。背景も暗いですし。
暗め暗めと来て、中ボス出現と同時に曲展開が明るめ方向にシフトしていくのですが、
技量が無くてうまくその爆発感を表現できませんでしたorz
Stuldropped
Stuldropped(ver 2013)
[Nicolai]
1ボス曲です。
重厚な感じ→若干のファンタスティックさ→疾走するサビ みたいな構成で、割と気に入ってます。
この曲はLuCK,chillと私の3人で作ってます。
メロディアスからミニマルへと移り変わるような『二面性のある』展開は、この曲に限らず登場します。
更に言えば、この『二面性』というキーワードは曲だけではなくこのゲーム全般を貫くコンセプトでもあります。
この曲で失敗したなぁと思ったのはボスが弱すぎてサビ部分を聞く機会が殆ど無いことでしょうか。
たまにはサビ部分までボスを殺さないで聞いてもらえると嬉しいです。
[Ryoi]
1ボス曲のリマスターを担当したりょいです。
実はこの曲の元データは大部分が消失してしまっていて、リマスターのはずがほぼ1から作り直しの状態でした。
取り掛かった当初は完成するか不安で仕方なかったですが、なんとか形になってほっとしています。
どの程度手を入れていくかにはかなり悩みましたが、当時の荒々しい質感はこの曲の魅力でもあると思ったので、
荒々しさは残しつつも音質は上がっている、というところを目指すようにしていました。
特にイントロは音数が少なく一緒に鳴る効果音も少ないので気合を入れて調整していて、
なかなかよいバランスにできたかなと思ってます。
Majallakubia
2面です。
この面の背景は森林帯→花畑→砂漠という流れになってまして、一見してそれとはわからないんですが
後半の文字がゆらゆらしながらスクロールするシーンは
『砂漠の蜃気楼+データ世界の砂漠(意味を成さない文字の羅列)』のイメージで作ってます。
音楽もちょっとインドネシア風?→エセ中近東風味な感じ と移り変わっていきますが
なぜ森林帯でインドネシアになったのかは謎です。まぁほとんど風味抜けてますが。
Inconxlenble/Fastymth Noncut Version
2ボスの曲ですが、元々は実はこんなに長い曲だったんだよ!という感じです。
Noncutの名の通り、グリッチ部分が無くなってピアノが入ったりしてます。
ゲーム版でピアノが無くなったのはグリッチに合わないからで、泣く泣く削りました。
あと前半(Inconxlenble)部分もどこを削ってどこを残すか…というバランスに悩みました。
…『という設定の曲です』。ここまで全部嘘です。
本当は下の2ボス戦の曲が出来た後、時間が余ったので色々付け足してみようぜみたいな感じで
私が適当に弄った結果出来たバージョンです。MOTTAINAI精神で収録しました。すみません。
Inconxlenble/Fastymth
2ボスです。
前半(第一形態)はInconxlenbleという曲、後半(第二形態)はFastymthという曲で、
それをDJ的にミックスして一つの曲にしている…
『という設定』の曲です。さっきから何言ってるんだお前って感じですね。
これも1ボスと同じく、3人で作った合作曲です。合作っていいですね。
Fastymthのソフラン部分についてはやまこうに好き放題グリッチを掛けてもらいました。
その結果プログラマーが発狂することになりました。
Platenocrypt(Remaster)
2面隠しボス…の元ネタの曲。 を∀kashicverse風にリマスターしたものです。
元々私の知人が身内向けに作ったゲーム用に書いた曲なのですが
何の因果か∀kashicverse向けに下のDisasterisk Remixとして使用されることになりました。
公開した当初の評価は(一部には)高かったです。
Platenocrypt Disasterisk Remix
2面隠しボスです。先のPlatenocryptを激しくRemixしたような感じですね。
条件を満たして2面ボスを倒すと中から隠しボス(中の人)が登場するというネタはモロにHellsinker.です。
まあ、こっちは20秒では終わりませんが…。
その他、背景が高速スクロールする青空(ドゥーム戦)
→スクロールが逆転して追いかけられる(火蜂戦)とかやりたい放題です。
どうせ自分で作るSTGなのだから、好き放題やってしまえという感じです。あはは。
Forthecolida
3面です。
疾走感あるスタート→重厚な戦闘へ みたいなイメージだったんですが、あまり重厚感出ませんでしたね。
戦艦出現と同時に曲調が変わって背景も変わるみたいな感じにしました。
3面が戦艦なのはまぁお約束ということで。
本当は『バトルガレッガ』の5面スレイヤーみたいに動かして空中戦闘感を出したかったのですが、
プログラマーの負担も大きかったしこだわる部分ではないかなと思ってオミットしました。
あと艦首部分と戦う時あたりから曲調がメロウになるのが気に入ってます。
Thifiler
3面中ボスです。
『虫姫さま』のボス戦みたいな躍動感とミニマル感が同居した曲にしたかったんですがどうでしょうか。
3面中ボスは戦艦の動力部兼制御システムで、破壊されると戦艦が落ちます。
強力なシールドを張っている為に自機のパワーでは破壊不可能で、
期せずして中ボスと敵対してた3ボスが破壊してくれるという展開です。
赤熱して崩れ落ちる戦艦から逃げ出した後、後ろから爆風が飛んでくる演出は気に入ってます。
まあ『超連射』の0面オマージュですが。
Urtinaum Frellor
3ボスです。ゲームでは使われない、ソフランがないバージョンですね。
かなり早い段階でできていた曲です。どれぐらい早いかというと1ボス曲より前。
1面曲と合わせて、∀kashicverseの曲の方向性を確定させた曲でもあります。
個人的にかなり気に入っているのですが、2ボスのソフランや4ボスの展開に負けているのか
開発陣にはすこぶる不評でした。うーむ…
3ボスのキャラや攻撃は割と愛着があるので見てあげてください。
Urtinaum Frellor Chaos Bullet Mix
こちらはゲームで使われてる方のUrtinaum Frellorです。
弾が曲に合わせてうにょーんと伸びるのがお気に入りです。
ちなみにタウは喋ることが出来ない(言語機能をオミットしている)という設定です。
Shiwasticked
4面です。ヒメノのテーマが若干入ってます。
この曲も他の曲の例に漏れず道中展開と曲がシンクロしますが、
この曲のシンクロについては他のより大分シビアになってますので、
処理落ちするとちゃんとシンクロしてくれないかもしれません。ごめんなさい。
実質最後の道中ということで、途中に大復活のビット地帯めいたものが出てきたり
トレジャーSTGみたいな地形が出てきたりとかなりやりたい放題です。難易度は割と抑え気味ですが。
Devastimare
4ボスです。エネミーレベルアップ!
音楽に同期して敵がパワーアップしていくアイディアは前々から暖めてたので、いざ形にすると早かったです。
1ボスのテーマを随所に使用しているので、聴き比べてみると面白いかもです。
あと後半展開がFF8のラスボス戦みたいになっちゃった事に気づいたのは出来た後でした。
でもラスボス臭出てるという意味では結果的に良かったのかもしれません。
咒薨爻華
咒薨爻華(ver 2013)
[Nicolai]
突然の漢字!!!! 5面道中(?)です。
この曲はLuCKとの合作というか、6割P+LuCKで4割私みたいな配分で作ってます。
彼の趣味全開の曲です。4ボス曲との差別化という意味でも結構成功してるんじゃないかと。
4ボスで盛り上げたのでここからどうしようという感じだったのですが、方向性を変えたのが功を奏しました。
このボスは他のボスとは違いかなり独自色の強い攻撃してきます。
曲と併せて頭おかしい感じを楽しんでいただければ幸いです。
[P+LuCK]
原曲はNicolai氏と合作し、Steam版ではリマスターを担当しました。
この曲は絶対リマスターすると決めてたので気合い入れて頑張ったですが、いかがでしょうか?
当時やりたかったけど出来なかったことが出来たように感じており、個人的には大変満足しています。
本当はPrimityforceもリマスターしたかったのですが、元データ紛失で諦めました・・・残念無念。
なお、ピアノの部分が、ハルのキャラクターフレーズで、曲そのものはアゲハに向けられた戦意をイメージしています。
Amalancer
5ボスです。
5面の曲から2ヶ月くらいブランクが空いてしまったので、カンを取り戻すのに非常に苦労しました。
5面曲のアレンジですね。この曲についても二面性…静と動を意識して作ってみたんですが、
私の技量では前半に動、後半に静部分を持ってきて急発進→急停止ー、みたいなアイディアしか浮かびませんでした…。
一応5ボスはラスボスなんですが、曲だけ聞くと全然ラスボスっぽくないですね。あは。
前半のピロピロしてるフレーズは異国っぽい勢いのある感じで割と気に入ってます。
∀[V]4|_@1V<3Я(41V07#312 AA1><)
突然のleet!!!!11
5ボスその2(発狂)です。Amalancer(Another Mix)って書いてあります。
これも5面曲のアレンジですね。5ボスの設定を込みで、
2ボス曲(Platenocrypt)と3ボス曲(Urtinaum Frellor)のフレーズが混じってます。
2ボスはわかりやすいですが3ボスの曲は判りづらいですね。開始から後ろでずっと鳴ってるのですが、埋もれちゃってます。
Amalancerの曲調がラスボスっぽくないのはこの曲をラスボスっぽくして対比させるための仕込み…のはずだったんですが、
結局こっちもあんまりラスボスっぽくないヽ(´Д`;)ノ
Viendfrorld
エンディング曲です。
曲の尺が長い割に、EDは一瞬で終わるのでほとんど聞かれないという不遇っぷり。
今回のサントラでようやく日の目を見た感じでしょうか。
この曲のみメロウなギターを使用しているのは、戦闘が終了したということの暗示ですかね。
後半のフレーズが1面なのは、まあ終わりだしゲームの象徴的なフレーズを入れたいなって事で…。
もう少しリバーブ感あるパーカッションとか使って、虚空っぽい感じ出しても良かったかもです。
Zodark Dethightrue
EX面道中です。
キレイ目の曲で弾幕がとんでもないというのをやりたかったのでやりました。
ステージと併せて出落ち感が酷いですが、曲単体としては割と気に入ってます。
∀kashicverse
真ボスの曲です。タイトルとかそのまんまですね。
コード進行は道中曲と同じで、とりあえず激しくミックスしてみました的な。
真ボス戦は背景に同期してEX面→2面→3面→5面→4面→1面とフレーズが移り変わっていきます。
1面の背景どこ?って感じですが、よく見るとちゃんと1面背景になってるのが分かるかと。
まあ見てる余裕ないですね。
Primityforce(∀kashicverse ∀postasia Remix)
LuCKがアレンジした曲です。上の曲のリミックスです。
曲調はより激しく!敵の攻撃はもっと激しく!
ゲーム中では∀postasia Remix表記でしたが、曲名自体はPrimityforceといいます。
エリミネーター戦で音楽を変えたいと言われたので、
「じゃあプロジェクトファイルあげるからリミックスしてよ〜」ってLuCKへ投げたら出来ていたようです。
いやあ、人にリミックスしてもらうっていいですね!(
4D616C6963696F75732057616B65
真ボス発狂です。
この曲のテーマは水子です。重いテーマです。ゲーム全体を貫くテーマでもあるのですが…。
全体としてはラストだし、このゲームのテーマ曲ということで1面アレンジなんですが、
ところどころに挿入されるフレーズは
今まで∀kashicverse用に作ってきた曲でボツってしまったファイル(表に出なかった曲)のフレーズになってます。
つまり水子の怨念の表出です。
後はまぁ不整脈ビートの音に心臓音っぽいの混ぜてたり、赤子の声は逆再生したものだったりとそんな感じです。
0 Afx
0 Afx(ver 2013)
[Nicolai]
処刑用BGMです。これで「Innocent Affection」と読ませます。
ラストのメソッド名でもありますね。
これについては多くを語るのは野暮だと思うのでこのへんにしときます。
[ハセガワシュン]
この曲をアレンジするにあたって僕が思いつく限りの神々しさと激しさを込めました。
このシーンとこのゲームがプレイヤーの中に長い間残り続けることを願って。
[yozora.s]
ボーカルを担当させていただきました、よぞらです。
個人的にとくに印象深いのは、独自言語パートでしょうか。未知の言葉な状態から、自分なりに心地よく歌えるまで意味や発音などとゆっくり向き合った時間は、おもしろい体験だったなと思っています。
あとなんというか、祈りのようなものをイメージして歌った記憶があります。
Khaosgazer
[Nicolai]
pandemonic nightmareステージの道中です。
曲のドロップに合わせて敵とか弾が加減速するギミックは作ってて楽しかったです。
たまにタイミングをミスるといきなりめちゃくちゃ速い弾が飛んできて憤死しますが…。
曲名はわりとそのまんまですね。混沌を観測するモノ。
ちなみにMalicious Wakeの色合いを白で『着色』しているのは、加法混色において∀(すべて)の感情が飽和した混沌の表現です。
[P+LuCK]
Nicolai氏との合作曲です。ハードコア系は私の成分が強めになります。
ダブステのドロップに合わせてソフランしたら絶対楽しいやろ・・・と思って作った曲でした。
ダブステ難しい。なんもわからん。
Toxicall
[Nicolai]
pandemonic nightmareステージのボスです。
これは早回しで稼ぐのが楽しいボスですね。どれだけ切り詰めてメソッドをフル回転させられるかが重要です。
曲としては意外に尺が長めで、けっこう難産だった記憶があります。
観測者も製作者も苦しむばかりのゲーム。だがそれがいい。
Flowerfolic
[P+LuCK]
これが彼女の答え、彼女の覚悟、彼女の選択。
蒼くて熱い曲に感じて貰えたらいいなぁと。
ここまで読んで頂き誠にありがとうございました。
末筆になりますが、今回アレンジCDを作るにあたってご協力いただきました
chillさん、CH=LoRoさん、DXSさん、judaさん、mapleさん、milraさん
Nonameさん、ryoiさん、xystさん、長谷川駿さん、uineさん、アヲギリさん
本当にありがとうございました。
皆さんの協力なければこのBoxは完成しませんでした。
また当サークルの作品を宣伝して頂いた各界の皆様、
今作品のデバッグや調整に協力して頂いた千葉大学電子計算機研究会の諸氏、
そして本作品をプレイしてくださった全ての方々に、
サークルメンバー一同厚く御礼申し上げます。
エンドレスシラフは今後もバリバリ活動していく予定ですので、
機会がありましたらまた当サークルの作品をよろしくお願い致します。
2021年1月 エンドレスシラフ Nicolai